オゾン層という言葉を聞いた事があるかと思います。オゾン層とは、地球の上空をとりまいている気体の層です。これは、地球上に生きる全ての生物にとって非常に重要なものです。なぜなら、オゾン層は太陽からの有害な紫外線をほとんど吸収してくれるからです。強い紫外線が人体に悪影響を与える、というのは有名な話しです。日焼けによる皮膚ガン、しみ、そばかす、白内障の一因など、その悪影響は数えればキリがありません。ところが、近年そのオゾン層が世界各地で薄くなっている、という事実があるのです。南極の上空ではオゾン層に穴があいた状態にまでなっているのです(オゾンホール)。しかも、近年ではこれが中・高緯度地域にまで拡大しており、大きな懸念となっています。これは一体どうしたわけでしょうか?
オゾン層に穴をあけている犯人は、フロンガスでした。これは化学的に非常に安定した気体であり、人体への毒性もないため、人と環境にやさしい物質だと考えられていました。冷蔵庫、エアコン、スプレーなどに使用されていたこれらフロンガスは、使用後、分解されずに成層圏まで上昇し、そこで紫外線により分解され、これらがオゾンを別の物質に変えることで、連鎖的に多量のオゾンを破壊してゆくことになるのです。オゾン層を破壊する化学物質には、他にもハロンや臭化メチル、トリクロロメタンなどがあります。現在では、モントリオール議定書により、規制がかかっている特定フロンは、先進諸国での生産は全廃されています。(途上国においては2010年までに全廃予定)かわりに、現在は代替フロンと呼ばれるものが使用されていますが、これにも若干のオゾン破壊作用があるため、2020年までに全廃する方針となっています。また、オゾン層破壊作用の強い特定フロンの生産は、88年をピークに急速に減少しており、今の所フロン全廃に向けて、各国の足並みは揃っており、近いうちに完全に全廃されることになるだろう、といわれています。
フロンガス規制など、オゾン層を守る各国の対応は、環境問題にしては珍しく、その行動までがスピーディーに働いた好例だといえるでしょう。こういった人々の努力と関心の高さにより、あるいは、21世紀の中ごろくらいまでにはオゾン層が回復するのではないか、という予想もなされています。しかし、油断はできません。今でもオゾン層は現実に破壊されています。南極のオゾンホールが大きくなっている、という事実もあります。今後の成り行きを引き続き注意深く見守って行く必要があるのです。もし、冷蔵庫を購入するのであれば、代替フロンを使用した冷蔵庫よりも、炭化水素を使った冷蔵庫を購入するなどして、オゾン層の保護に貢献できるのです。そう、誰もが、少し意識することにより、環境保護に積極的に貢献することが可能なのだ、ということを覚えておいてください。
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